「外壁が落ちてしまって」というご相談をお電話でいただきました。
すぐにお伺いすると写真のような状況になっていました。
一階の外壁と二階の外壁の間の幅が、大きいところで16㎝も空いていました。
一番少ないところでも6㎝、そこの空間には補強もなく隙間があり、落下した帯材の上部にあるコーキングも劣化して、外壁内に雨水が入っている状態でした。
今回の帯が落下した原因で一番に考えられる事は
① 下地の補強がなされていない
② 外壁材をちゃんと貼り合わせていない
帯が釘で固定されていたのですが、遊びが大きく徐々に抜けてたるみ、最後は落下に至ったのだと思われます。
家周りを確認すると、一周にわたって外壁材と補強がなされていない状態でした。
こう言った場合、新築時には良くてもコーキングが劣化して亀裂が出来れば、雨水が浸入してしまいます。
場所によってはすでに、下地が痛んできている箇所もありました。
防水紙も穴だらけのところもあり、外壁を剥がし防水紙を貼り直すのには、かなりの金額になってしまします。
このままで帯だけを取付しても意味のない工事になってしまうので、防水性の高いラスカットベニヤを貼って、四方とビスの固定箇所と外壁の目地にコーキングで処理をしました。
※ラスカットとは(株)ノダの商品名で、耐水ベニヤにモルタルを塗りつけたもので構造用合板で割れにくい。
コーキングが硬化したら、モルタルで外壁の表面を合わせて塗り、外壁の隙間を全部埋めました。
隙間をきちんと埋めたので、壁の中に水が入る心配がなくなりました。
下地ができましたので、帯の取付準備に入ります。
今回使用した材料ですが、帯材はKMEWのウォールライン・光セラ(金具止め)幅210㎜マックスチタンブラックを使用しました。(光触媒を表面に施した、耐候性に優れた装飾部材です)
※KMEWのウォールライン・光セラ(金具止め)は、表面に光触媒コーティングを施した、汚れにくく耐候性に優れた装飾部材です
次に金具止め材を使用して、表面に釘などの止めた痕が無い物で、見た目が綺麗に仕上がる商品を選びました。
ラスカット材を下地にいれていますので、今回は弛んではずれるという事はないと思います。帯上部にもコーキング処理をして、しっかりとした固定もできたので、雨水による心配もありません。
帯が落下してしまう事というのは、通常起こることではないと思いますが、もし浮いていたり外れているように感じたりしましたら、ご相談ください。
フリーダイヤル 0120-44-2729